最終更新日 2025年5月8日 by ybercon
①仮歌を作るまでの過程で重要なこと
仮歌は、歌手に歌を覚えてもらうために別の人が歌っているものであったり、楽曲をコンペに出す際に仮の形で別の人が歌っているものです。
メロディだけではその歌のよさというものはすべてを表現できるわけではありませんが、歌声が入っていることにより、ある程度のイメージをすることができます。
この楽曲がどういうメッセージ性を秘めたものかというのを、一応別の人が歌う形ではあるものの、それを表現しているものということになります。
それが仮歌であり、実際に作る際には色々なことに気を使うことになります。
楽曲に関するコンペは日夜行われており、イメージソングを作りたいけど、どの曲を用いればいいんだろうかという話し合いが行われています。
実に膨大な曲はそのコンペで競われており、そんな時に仮歌の存在は非常に重要な意味を担います。
ここで誰に歌ってもらうかが採用率を大きく左右すると言われ、あの人だから採用されたとか、下手なやつを使ったせいでせっかくのすばらしいメロディが台無しになったという声もあります。
実際はそこまでではないにしても、楽曲コンペに参加する人からすれば、決して無視できない要素になりつつあります。
では、どのような人が歌っているかといえば、実際にシンガーとして活躍している人やこれだけを専門的に扱っている人です。
楽曲コンペに勝つためには一流の人材を常に確保しなければなりません。
このため、すでに一流とされている人はもう新たな仕事が入らないような状態になっていることがほとんどです。
動画配信サイトで歌を披露するケースもありますが、この場合は仕事がなくてアピールをしているか、息抜きに歌っているかのいずれかです。
たいていは前者が多いですが、たまに後者もおり、チェックは必要です。
②仮歌を作りたい場合に誰に歌ってもらうのかは、プロに任せるしかない
例えば、仮歌を作りたい場合に誰に歌ってもらうのかというのは、プロに任せるしかありません。
それだけでは一流の人にはたどり着かないため、作曲家のツテをたどるのがお勧めです。
こういう歌を歌わせたら天下一品という人はいないかとお伺いを立てて紹介してもらうのが一番です。
普通は教えたがらないものですが、この人のためならと動いてくれるケースもあります。
こうしたことからも人脈を広げておくことは非常に重要です。
仲間内で仕事が回されることもあるため、つながっておくことで仕事に困らないようなことにもなるからです。
動画配信サイトでスカウトするのはあまりおすすめしません。
もちろん中にはちゃんとした人もいますが、もしこちら側が無名の作曲家であれば、相手は本当にそうなのかと警戒します。
相手に関しても本当にそれだけの力量があるのかもわかりません。
お互いにお互いが信じられないような状態でやっていくのは大変なので、段階を踏んで人脈を作っていくことになります。
お遊びのような曲を作って試しに歌ってもらい、それで実際に採用するかを決めるというやり方で、楽曲コンペに出す勝負曲で起用するかが決まっていくことになります。
何かしらの形でシンガーを確保したのはいいものの、いくら出せばいいかが気になるところです。
ここでは1曲当たり数千円程度が相場とされています。
プロシンガーによってはいくらなら仕事を請けるというものを示す人がいますが、それとは別に相場を知ることが大事です。
一番いいのは提示されている料金通りに支払うことですが、本当にそれだけの金額に見合う歌声なのだろうかと疑問に感じるケースもあります。
そういった時は相手の出方を見守り、その人の実績などをしっかりと見た上で判断をしていくことをおすすめします。
実際に大事なのは、曲のイメージがストレートに伝わることです。
③曲のイメージと声を合わせることが必要
そのためには極のイメージと声を合わせることが必要です。
例えば、アニメの楽曲に関するものであれば、当然ながらそれを歌うのは声優であることが多いです。
最近は声優ではない人が歌うことも多いですが、声優を意識した楽曲が求められます。
仮歌の段階でも、そういった声の人に歌ってもらった方がイメージがしやすく採用されやすくなります。
どの楽曲コンペに参加するのか、それならばどんな声質の人に歌ってもらいたいのかを決めてから探していくことが大事です。
人によっては、仮の歌にそこまで力を入れなくてもと思う人がいます。
しかし、メロディだけで人は強い判断をしてくれません。
漠然としたイメージしか持たず、この歌でいこうと力強く言ってくれないものです。
だからこそ、多くの作曲家などがリードワンプロモーションなどの芸能プロダクションに所属しているプロに任せて仮に歌ってもらうことをしています。
この大変さを理解している人は楽曲コンペでも簡単に勝ちあがりますが、理解していない人はどれだけいい才能であってもクリアできません。
仮歌を作るまでの過程において、まずはどのような楽曲を作るのか、どのような声質を想定しているのかを決めてから、シンガーを探すことになります。
魂をこめて歌ってもらうにはそれだけのことをしなければなりません。