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雛祭りに食べる料理の意味

雛祭りの由来

女の子の節句である雛祭りではちらし寿司やハマグリの吸い物などを食べます。

ちらし寿司には明確な由来はありませんが、魚介類を発酵させて作る「なれ寿司」という料理は平安時代にお祝いの席で出されていました。

しかしなれ寿司はあまり見た目が美しくないので、女の子の成長を願う華やかな行事には似つかわしくありません。

そこで現在は食材をバランス良く散りばめ彩り豊かにしたちらし寿司を食べるようになりました。

ちらし寿司にエビが入っているので、ヒゲを生やして腰を曲げているように見えるので長生きの象徴とされているからです。

レンコンも縁起物でたくさんの穴は先を見通すことができ、種が多いので多産を願う時にも使われます。

豆は「マメ」に働き長生きするという意味があり、特に黒豆はツヤのある黒い髪の毛に見えます。

豆の解釈は関東と関西で異なり、関東ではシワが寄るまで長生きするようにシワができるように調理しますが関西ではシワができないほど若くいられるように丸くふっくらした形にします。

■ハマグリのお吸い物について

ハマグリの吸い物は二枚貝のハマグリを使うことに大きな意味があります。

昔の日本では二枚貝は女性を表しており、ハマグリは貝同士を引き離すと他のどの個体ともピッタリ合わないので女の子が将来相性の良い男性と巡り会えるように食べられていました。

対になった貝としか合わさらないのはアサリやシジミにはない特徴です。

当時は良縁に巡り合うことが女性の幸せだったため、ずっと1人の男性と夫婦生活を営むことが美徳とされました。

夫婦円満と縁の深い貝だったため、上流階級の女性は嫁入り道具として大量のハマグリを持ち込んでいました。

今の時代は女性の生き方に多様性が出て結婚以外の選択肢もありますが、子供の幸せを願う親の気持ちとしてハマグリの吸い物が親しまれています。

ハマグリは旬が2月~4月なので3月の雛祭りの時は栄養満点で味も美味しい時期です。

吸い物にすることでミネラルやビタミンを余すところなく摂取できます。

高価なハマグリの代用品としてアサリの吸い物にする家庭もありますが、アサリも3月に旬を迎えるので手頃な価格で美味しい料理が食べられます。

■菱餅の由来や説について

菱餅を食べるようになったのは江戸時代で当時は緑と白の2色だけでした。

ピンクが加わって3色になったのは明治時代からでピンクは厄除け、緑は長寿や若草、白は純白や清浄という意味です。

地域によって色を重ねる順番が異なり、「ピンク・白・緑」は雪の下で草木が芽吹き雪の上では桃の花咲いている情景、「ピンク・緑・白」は雪の下から咲いた蓮にさらに桃の花が咲いている情景を表しています。

特徴的な菱形が大地や長寿など何を表現したのかはいくつかの説があります。

例えばピンクにはクチナシの実、緑にはヨモギとそれぞれ邪気を払うものが使われていたので、菱形は心臓を表し無病息災を願って食べさせたなどです。

三重県や静岡県の一部では昔から三角の餅を食べていたので今でもその文化が残っています。

最近では3色の上にオレンジや黄色を重ねてさらに色鮮やかにした菱餅も売られていますが、これはカラフルな見た目が可愛いだけでなく、オレンジが菜の花で黄色が月を示し風景に広がりがもたらされました。

色が付いているだけで味はないので白餅のように焼いて食べるのが一般的で、角をちぎりながら食べることで「丸く生きる」といわれます。

■定番のひなあられ

ひなあられは「ひなの国見せ」の時に持参した食べ物で、子供が遊んでいた雛人形に野山を見せながらごちそうと一緒にあられを食べていました。

菱餅を砕いて作ったという説もあるためピンクと白、緑が定番です。

色が持つ意味も菱餅と似ており、ピンクは生命のエネルギーで白は大地のエネルギー、緑は木々のエネルギーを表し健やかな成長の願いを託します。

これに黄色のあられが入ると4色は春夏秋冬を表し1年を通して幸せを願うものです。

関東のひなあられは砂糖で味付けしていますが、関西では醤油や塩を使うのでしょっぱい傾向にあります。

関東ではうるち米、関西ではもち米を使うという違いもあり、雛遊びは平安時代の風習なのでひなあられの発祥は関西と考えられています。

江戸時代に雛祭りを関東でもするようになってから、江戸の人々の口に合うように甘口に変化しました。

■白酒や甘酒について

白酒は未成年は飲むことができませんが、雛祭りならではの飲み物です。

本来は中国からもたらされた桃花酒を飲むもので桃は不老不死の象徴でした。

伝説では大蛇の子を宿してしまった女性が3月3日に白酒を飲むと大蛇を流産することができたとされ、長寿と厄除けの意味を持っています。

雛祭りの主役は子供なのでほとんどの家庭で甘酒を飲むのが主流です。

甘酒はアルコールが入っていないため子供でも安心して飲めます。

甘酒は「一日酒」といって1日で造れるお酒として昔から庶民に愛された飲み物でもあります。

白酒も甘酒も麹や酒粕から作られるので、ビタミンやミネラルが豊富で大人の女性も飲むと美肌効果を実感できます。

 

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